2015.10.13 Tuesday
新しい菓子ブランドの設定とロゴマーク設計
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ナショナルデパート菓子ブランドロゴイラスト


新しく菓子ブランドを作ります。

かなり力が入ってます。

ここ1周間は海外のサイトから資料本を買い漁ったりしてました。今回作る菓子ブランドは、かねてから構想していたデパ地下ブランド計画のひとつの仕上げのような位置づけで、ここにナショナルデパートの食品事業におけるひとつの答えを出そうという考えです。で、久々に脳をクレンジングしてやる必要があるわけです。

冒頭の画像は2004年に描かれたナショナルデパートのパンのロゴマークです。フランスのかどっかの古いイラストから着想して描いたと思います。コックコートを着たパン職人が、焼き上がったグランパーニュ(当時は四季のカンパーニュと呼んでいた)を四段に重ねて持って運んでいる姿がモティーフです。コックコートの後ろにはエプロンの結ぶ紐を模した出っ張りがあり、これによってコックコートの形が数字の「4」と見えるようにしています。当時は「春夏秋冬」の四つの季節をカンパーニュで表現するというコンセプトだったので、その四季の「4」の数字を造形に取り入れています。

新しい「菓子ブランド」を作るためには、「ももたん」で脳に刷り込まれたキャラクターと日本語によるクリエイティブフローをリセットする必要があって、グランパーニュのパッケージを構想してみたり、瞑想してみたりしながら、「おみやげ」で使っていた脳の筋肉を一度全部落として、「菓子ブランド」を作るための脳の筋肉を一から作りなおしていました。

久しく市場を見ていなかったので、いろいろと調べていると、フラットデザインを取り入れる傾向も少しずつ見え始めてきている感もあり、ここから3年ぐらいで老舗や有名ブランドの大半がパッケージデザインをフラットデザインにリニューアルすると予想を立てました。

で、実際に一度フラットデザインでパッケージのイメージを起こしてみたところ、ここ5〜10年の豪華さや古典ヨーロッパテイストから、図形を組み合わせたイラストなどのパキッとしたアートワーク主体な方向性に流れていくのではないかと感じました。

こうなると、もうすべてのブランドが同じ方向性に向かっていくので、差別化が図りにくくなり、大手の白箱手法(箱や包装の柄だけ変えて中身は同じ)には勝てないだろうという結論に落ち着きました。そこで、12年前に描いたパンのキャラクターを使用してブランド自体をリトレースメントしてあげることで、ブランドストーリーの設定をもう一度考えなおすという方向でブランドを作っていきたいと思います。

お菓子自体の方向性や設計は固まってきてるんですが、展開していくにあたって菓子のバリエーションと包装のグレードをある程度は決めておかないと予算が決まらないので、最初の段階でパッケージの中心となるロゴマーク設計をしておきます。

まずはブランドロゴに使用するキャラクターの歴史から。



ナショナルデパート菓子ブランドロゴイラスト

2006年ぐらいでしょうか、タイポグラフィと組み合わせなくても使えるようにアウトラインで描き直しました。この時はパンの名前も「四季のカンパーニュ」のままだったので、身体のフォルムは数字の「4」をかたどっています。


ナショナルデパート菓子ブランドロゴイラスト

2011年にTSUTAYAで販売する手作りパンやお菓子のレシピキットのパッケージに使用するために描いたもの。書店で食品を販売する、しかもパンやお菓子のレシピキットに、パンやお菓子をつくるをテーマにした絵本が付いているという、画期的な商品でしたね。4つのパンを運ぶ代わりに4冊の本を運んでいます。ダービーハットにコートという出で立ちで、後部の出っ張りは傘をもっているイメージだったと思います。
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ナショナルデパート菓子ブランドロゴイラスト

2012年に岡山駅に出店するにあたって販売スタッフの帽子に旗を付けたのを機に、キャラクターの帽子にも旗を付けてみました。これは現在でも使用されているパターンです。このキャラクターはパンのパッケージに貼られているラベルにも使われています。


ナショナルデパートグランパーニュラベル

このスクリプトを使用したラベル、原型は2005年にはもう使われ始めていたのではないかと思います。画像は今の現行バージョン。この線の細さやスクリプトフォントなど、なかなか懐かしさを感じさせます。いまの傾向からするとやはりズレがありますね。本当はこれをリニューアルしようと考えていたんですが、これはこのまま保存して、ブランドヒストリーの中心に据えていこうという事になりました。これは未来永劫変わらない、基本軸です。


で、ここで、新しい菓子ブランドのヒストリーの設定をしていくことにします。ここからは妄想力が役に立ちます。


ナショナルデパート新ブランドロゴ

1865年、南フランスで果樹園を営んでいた男が、パリのマドレーヌ界隈にブランジェリーを開く。という設定。自家農園で収穫したフルーツをセミドライに加工して練り込んだパンは評判を呼び、やがてフルーツの絞り汁を練り込んでカラフルなパンを焼くようになる。ひとつが5kgというおおきなパンは「大きな(grand:グラン)パン(Campagne:カンパーニュ)」という造語の「グランパーニュ」(Granpagne)と名付けられた。


ナショナルデパート新ブランドロゴ

20世紀半ばに、パンの製造に使用する発酵種を使用した焼き菓子の製造を始める。製造工程に「発酵」がある発酵菓子とは違い、ごく一般的な焼き菓子に発酵種を組み合わせることで独特な香りと奥深い味わいになり、ブランジェリーの焼く不思議な菓子は人気を集め、国内に広く流通するようになり、これに合わせてロゴマークを一新。図案はデンマーク人デザイナーによるもの。


ナショナルデパート新ブランドロゴ

1993年、微生物研究で定評のある化粧品・薬品メーカーのカノーブル社を買収、傘下に収める。パンに使用する酵母の研究をおこなうラボラトワールを新設し、食のコスメティック「カノーブルシリーズ」を発表。それに合わせてロゴマークをリニューアルした。前出のデンマーク人デザイナーによるもの。


ナショナルデパート新ブランドロゴ

ナショナルデパート新ブランドロゴ


2015年、創業150周年の記念事業により、総合食品メーカーとしてのCI計画の一環としてマークを新設。創業当時のパン職人の着用したユニフォームの「旗付き帽子」をモティーフとしている。人物の丹精な横顔は「誠実さ」と「社会との約束」を、ふっくらとしたフォルムの帽子は「豊かな想像力」と「無限の可能性」を、風になびく旗は「遊び心」と「時代の風を感じる」ことを表現している。全ての商品やサービスにはこのマークが表記されることとなった。


という感じでどーでしょうか。全部ウソですけど。

これが新ブランドのヒストリー設定です。ヒストリーの中でちょこっと出てきたお菓子が今後作られるお菓子の基本構想となります、すべてはこの設定に縛られます。

ヒストリーをつくると、理念、商品、デザイン、売場、スタッフ、全ての行動規範となります。これが商品ブランドの設定としてあると、今後の商品開発がぐっと面白くなります。これとは別に店舗のブランディングがあり、そして未来の事業展開の鍵となるわけですね。

僕の場合はこういうやりかたでブランドを考えます。新しい菓子ブランドの設定とロゴマーク設計といっても、デザインするというだけではないんです。まあ、みんながみんなこういうやり方ではないと思うけど。

とりあえず今月中の発売を目指してがんばります。



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